インベストア・プロパティー(IPL)と同様に、2016年7月にインベストア・プロパティー(IPL)を分離させてから初めての年間を通した決算なので、前年度とではなく分離時の計画(予測)と比較してみます。
賃貸収入は、計画比ー0.6百万ドルですが、不動産管理収入は計画比+0.4百万ドルと、ほぼ計画通りの結果となっています。
その結果、分配可能利益も、計画比+0.7百万ドルの38.8百万ドルと、ほぼ計画通りの結果となりました。
純利益が、計画比+59.6百万ドルとなっているのは、主に投資物件の評価額の上昇によるもののようです。
分配可能利益は、配当の原資となり、投資物件の評価額上昇を含む純利益は、将来的な株価の上昇に貢献してくれることでしょう。
第4四半期配当は一株当たり2.47セントで、その結果、2018年度合計の配当は一株当たり9.91セントとなります。
2019年度の配当も、同様の配当額が見込まれています。
過去5年間の業績の推移は以下の通りです。
2016年7月のインベストア・プロパティー(IPL)の分離の結果、2017年度に減少が見られる他は、概ね安定、あるいは、増加していると見ていいでしょう。
ストライド・プロパティー(SPG)は、2016年7月のインベストア・プロパティー(IPL)の分離の際に、他にもリストラクチャーを実施していて、不動産管理会社を新たに設立しました。
そして、従来の会社が、SPL (Stride Property limited)、新しい不動産会社が、SIML(Stride Investment Management Limited)となっています。
ただし、ニュージーランド株式市場においては、この二つの会社は「Stapled Group」(ホッチキスで一つにされたグループ)として、一つの会社のごとく取り扱われています。
そして、SPGと呼ばれています。
では、なぜわざわざ新しい不動産会社を設立したのか?
ストライド・プロパティー(SPG)が、そのままの形態でインベストア・プロパティー(IPL)の不動産管理を実施する場合、税法上のPIE(Portfolio Investment Entity)の資格がなくなってしまうためです。
そのため、便宜上別会社を設立することによって、その資格を保持した訳です。
PIEの資格とは何か?
一言では言えません。
知らないんじゃないのかって?
違います。一言で言えないだけです。
とりあえず、その資格があった方が投資家が税法上有利な扱いを受けることができて、都合がよいのだと言っておきましょう。
決算発表を受けて、本日(5月30日)の終値は、前日比+$0.02の$1.79となっています。
この決算は好意的に受け取られたということでしょう。
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