今回は配当再投資制度(DRP = Dividend Reinvestment Plan)のお話です。
全ての会社ではありませんが、会社によっては株主に配当再投資制度を提供している場合があります。
配当再投資制度とは、事前に申込を完了し登録しておけば、配当日に配当を現金で受け取る代わりに株式で受け取る制度です。
私の場合、アメリカ株は証券会社の保護預かりとなっているため利用できませんが、ニュージーランド株、オーストラリア株については、この制度を取り入れている会社は全て利用しています。
これから述べるように、この制度にはいくつか利点があり株主にとってとても嬉しい制度です。
では何がそんなに嬉しい制度なのでしょうか。
第一に、株式購入の際にかかる手数料が全くかかりません。
ニュージーランドでは大手証券会社を通じて株式を購入する際に通常1.5%の手数料がかかりますが、それが無料なのです。
たかが1.5%、されど1.5%。
塵も積もれば山となります。
第二に、会社によっては株主への特典、インセンティブとして、株価のディスカウントを提供している会社もあります。
例えば、後から紹介するジェネシスエナジー(GNE)はインセンティブとして2.5%ものディスカウントを提供しています。
購入手数料ゼロと合わせると何と4%も安く買えることになります。
ミリオネアをめざす人は税金と手数料には常に敏感でいなければなりません。
(ただし、実際には、適用されるディスカウント価格は配当日前の定められた期間の終値の加重平均となるため、 配当日の株価と比べて高くなる場合もあります。)
第三に、結果として複利運用となり、かのアインシュタインが人類最大の発明と呼んだ複利の力を享受することができます。
例えば、この四月から配当再投資制度を開始したジェネシスエナジー(GNE)の配当利回りは年7%あります。
この配当で半期ごとに株式を買い足していくと、株価、配当に変化がないと仮定すれば、10年後にはほぼ二倍に増える計算になります。
(16年後には約三倍、そして20年後には約四倍!)
一度登録してしまえば、後は自動的に買い増してくれるため、手間がかかりません。
知らないうちに保有株が増え、その結果配当額も上がっていきます。
そして配当額が増えれば、購入する株式数も増え、ますます保有株が増えて行きます。
また、一時的に配当を現金で受け取りたい時や再投資額を変更したい時にも、オンラインで簡単に手続きすることができます。
何と嬉しい制度でしょう。
いかがでしょうか。
資金に余裕があれば是非利用したい制度です。
ニュージーランド株を中心にオーストラリア株、アメリカ株への投資を通じてミリオネアをめざしています。ポートフォリオは現金・預金・債券:株式=50:50で、インカムを確保しつつ成長を狙っています。基本的に株式は長期に保有し、配当再投資制度をフルに活用しています。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
アーゴシー・プロパティー(ARG) 2019年度決算発表 増収増益
アーゴシー・プロパティー(ARG) が、2019年度の決算を発表しました。 嬉しい増収増益です。 2018年度 2019年度 増減 % 売上(賃貸収入)(百万ドル) $101.0 $102.5 +$1.5 +1% 純利益(百万ドル) $98.2 $133...
-
like-for-like とは、既存(店、施設、物件)ベースで、という意味です。 LFLと略す場合もあります。 (例)like-for-like growth of 5.5% = 既存店ベースでの5.5%の売上増 LFL sales = 既存店ベース売上 ...
-
前回の 「 配当通知書の見方 はじめに」 の続きです。 さて、配当通知書に出てくる IMPUTATION CREDIT とは、一体どんなクレジットで、日本語では何というのでしょうか。 そう思った方は、グーグルで 「IMPUTATION CREDIT 日本語」と検索してみて...
-
ニュージーランドで株式投資を始めるには、まず証券会社に口座を開かなければなりません。 え、でも英語ででしょ? という方、大丈夫です。 頑張って下さい。 証券会社は、大きく分けるとフルサービスの証券会社と、オンラインの証券会社に分けることができます。 フルサービスの...
0 件のコメント:
コメントを投稿