その目標は、株式数で20百万株、金額で50百万ドル。
このプログラムは5月2日に発表され、自社株買いは、5月7日から6月30日まで行われるとのことです。
自社株買いは、一株当たりの利益を上げ、株価上昇につながるので、株主にとっては嬉しいニュースです。
今日現在までどれだけ購入されたか分かりませんが、総株式数1,375百万株に対して20百万株の購入ですから、その割合は1.5%程度でしょうか。
理論上は、株価が1.5%上昇することになります。
実際の株価の推移を見てみましょう。
発表前日である5月1日の$3.185から自社株買い開始日5月7日の$3.25まで、+2%上昇しています。
(更に実際には、その後、 5月13日には$3.11まで下がりましたが、直近の5月18日には$3.20(発表前日比+0.5%)まで戻しています。)
それにしても、わざわざ借金までして自社株を買うとは!
、、、と思ったのは私だけでしょうか。
キャッシュが豊富にあるけれど当面の設備投資の予定がない場合に、株主に還元するならまだ分かります。
しかし、借金してそれを株主還元に使うとはこれは一体どういうことでしょう。
会社の説明によると、これはキャピタル・ストラクチャー(資本構成)の適正化が目的とのこと。
因みに、キャピタル・ストラクチャー(資本構成)とは、負債と株主資本の組み合わせのことです。
会社は、借入金と営業利益の割合を2倍から3倍の間に収めることを借入の目標にしていますが、それが2倍にも満たない状態だったための方策で、この借入をすることにより、目標の下限である2倍を達成できるとのことでした。
経営上この方策がどんな意味を持つのか?
キャピタル・ストラクチャー(資本構成)の適正化については、私の今後の勉強課題と したいと思います。
また、現在の株価が「本来あるべき」(と経営陣が考えている)株価と比べて割安である、との経営陣の判断も、自社株買いの決定に働いたとのこと。
因みに、キャッシュが余っている場合の株主還元策としては、自社株買いの他に、特別配当を支払う方法もあります。
実際に、この会社は、この過去四年間に合計200百万ドルの特別配当を実施しているとのこと。
しかし、それによって、インピューテーション・クレジットを使い果たしてしまっているため、更なる特別配当は税効率が悪いらしいです。
税効率、、、。
株主がインピューテーション・クレジットのメリットを享受できないことを心配してくれているのでしょうか。
よく分かりません。
また、私の今後の勉強課題が増えてしまいました。
一般論としては、自社株買いには、色々な批判もあるようです。
役員の報酬がらみの批判もそのひとつ。
自社株買いによって一時的にでも株価を引き上げることによって、自分たちの報酬基準を達成させて、役員報酬を上げようとする輩も世の中にはいるらしいです。
まあ、今回の自社株買いがそれに該当しないことを望みますが、株主としては是非長期的に株価が上がって行ってもらいたいものです。
尚、今期は好調な収益が期待されており(4月17日に営業利益の予想が530百万ドルから540百万ドルに引き上げられました)、期末には更なるキャピタル・マネージメントの取り組みがあるかもしれないとのこと。
更なる株主還元策に期待しましょう。
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