昨日(5月30日)、保有する銀行株が軒並み下がりました。
・ANZ銀行(ANZ) NZ$29.45 -NZ$0.76(-2.52%)
・ウェストパック銀行(WBC) NZ$30.15 -NZ$0.74(-2.40%)
・コモンウェルス銀行(CBA) AU$69.60 -AU$0.75(-1.07%)
・ウェルズファーゴ銀行(WFC) US$52.95 -US$1.95(-3.55%)
どうしてだろう?
私は、あくまでも長期投資を目指しているので、日々の価格変化は一々気にしない(はず)です。
しかし、それでもそのメカニズムを知っておくことは決して損ではありません。
ニュースを見てみると、凡そこんな因果関係で説明されていました。
1.イタリアで政局不安
↓
2.再選挙の可能性
↓
3.EU離脱派の勝利の可能性
↓
4.ユーロ圏を脅かす金融不安
↓
5.投資家のリスク回避行動
↓
6.安全資産のアメリカ国債の購入
↓
7.金利の低下
↓
8.銀行の利ざや悪化の懸念
↓
9.銀行株の下落
おー、何と分かりやすい流れでしょう。
「風が吹くと桶屋が儲かる」ような理屈とは断然違います。
それにしても、ヨーロッパの一国での出来事が、自分の投資にこんな風にかかわっているというのは、なんとも恐ろしいような、不思議なような、、、。
銀行株を保有していなければ、イタリアの政局がこれほど身近には感じなかったであろうと思うと、株価が多少下がったとはいえ、持っていてよかったと思います。
世界を知ることができます。
まさに株式投資の醍醐味です。
とはいえ、私のような一般投資家にとって、これはあくまでも後付け理論。
結果を見て、後からその原因を探っているだけです。
一方で、プロの機関投資家は、マーケットに24時間張り付いていて、こういった情報に基づいて反応しています。
そんな人たちと張り合っても勝てる見込みはありません。
デンと構えて、一応世界の動きだけ知っておけば、あとは長期保有をしていればいいのです。
それが証拠に、翌日の5月31日には、警戒感が和らいだとかで、銀行株はプラスに転じています。
ニュージーランド株を中心にオーストラリア株、アメリカ株への投資を通じてミリオネアをめざしています。ポートフォリオは現金・預金・債券:株式=50:50で、インカムを確保しつつ成長を狙っています。基本的に株式は長期に保有し、配当再投資制度をフルに活用しています。
2018年5月31日木曜日
2018年5月30日水曜日
ストライド・プロパティー(SPG)2018年度決算発表
インベストア・プロパティー(IPL)に引き続いて、ストライド・プロパティー(SPG)の2018年度の決算が発表されました。
インベストア・プロパティー(IPL)と同様に、2016年7月にインベストア・プロパティー(IPL)を分離させてから初めての年間を通した決算なので、前年度とではなく分離時の計画(予測)と比較してみます。
賃貸収入は、計画比ー0.6百万ドルですが、不動産管理収入は計画比+0.4百万ドルと、ほぼ計画通りの結果となっています。
その結果、分配可能利益も、計画比+0.7百万ドルの38.8百万ドルと、ほぼ計画通りの結果となりました。
純利益が、計画比+59.6百万ドルとなっているのは、主に投資物件の評価額の上昇によるもののようです。
分配可能利益は、配当の原資となり、投資物件の評価額上昇を含む純利益は、将来的な株価の上昇に貢献してくれることでしょう。
第4四半期配当は一株当たり2.47セントで、その結果、2018年度合計の配当は一株当たり9.91セントとなります。
2019年度の配当も、同様の配当額が見込まれています。
過去5年間の業績の推移は以下の通りです。
2016年7月のインベストア・プロパティー(IPL)の分離の結果、2017年度に減少が見られる他は、概ね安定、あるいは、増加していると見ていいでしょう。


ストライド・プロパティー(SPG)は、2016年7月のインベストア・プロパティー(IPL)の分離の際に、他にもリストラクチャーを実施していて、不動産管理会社を新たに設立しました。
そして、従来の会社が、SPL (Stride Property limited)、新しい不動産会社が、SIML(Stride Investment Management Limited)となっています。
ただし、ニュージーランド株式市場においては、この二つの会社は「Stapled Group」(ホッチキスで一つにされたグループ)として、一つの会社のごとく取り扱われています。
そして、SPGと呼ばれています。
では、なぜわざわざ新しい不動産会社を設立したのか?
ストライド・プロパティー(SPG)が、そのままの形態でインベストア・プロパティー(IPL)の不動産管理を実施する場合、税法上のPIE(Portfolio Investment Entity)の資格がなくなってしまうためです。
そのため、便宜上別会社を設立することによって、その資格を保持した訳です。
PIEの資格とは何か?
一言では言えません。
知らないんじゃないのかって?
違います。一言で言えないだけです。
とりあえず、その資格があった方が投資家が税法上有利な扱いを受けることができて、都合がよいのだと言っておきましょう。
決算発表を受けて、本日(5月30日)の終値は、前日比+$0.02の$1.79となっています。
この決算は好意的に受け取られたということでしょう。
インベストア・プロパティー(IPL)と同様に、2016年7月にインベストア・プロパティー(IPL)を分離させてから初めての年間を通した決算なので、前年度とではなく分離時の計画(予測)と比較してみます。
計画(予測) | 実績 | 差異 | |
賃貸収入(百万ドル) | $58.2 | $57.6 | -$0.6 |
不動産管理収入(百万ドル) | $12.9 | $13.3 | $0.4 |
純利益(百万ドル) | $35.7 | $95.3 | $59.6 |
分配可能利益(百万ドル) | $38.1 | $38.8 | $0.7 |
一株当たり分配可能利益(セント) | 10.44 | 10.63 | 0.19 |
賃貸収入は、計画比ー0.6百万ドルですが、不動産管理収入は計画比+0.4百万ドルと、ほぼ計画通りの結果となっています。
その結果、分配可能利益も、計画比+0.7百万ドルの38.8百万ドルと、ほぼ計画通りの結果となりました。
純利益が、計画比+59.6百万ドルとなっているのは、主に投資物件の評価額の上昇によるもののようです。
分配可能利益は、配当の原資となり、投資物件の評価額上昇を含む純利益は、将来的な株価の上昇に貢献してくれることでしょう。
第4四半期配当は一株当たり2.47セントで、その結果、2018年度合計の配当は一株当たり9.91セントとなります。
2019年度の配当も、同様の配当額が見込まれています。
過去5年間の業績の推移は以下の通りです。
2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | |
賃貸収入(百万ドル) | $57.4 | $57.2 | $61.8 | $57.9 | $57.6 |
純利益(百万ドル) | $41.6 | $68.8 | $89.4 | $54.2 | $95.3 |
分配可能利益(百万ドル) | $27.7 | $32.1 | $37.1 | $37.7 | $38.8 |
一株当たり分配可能利益(セント) | 9.67 | 10.8 | 11.22 | 10.33 | 10.63 |
不動産評価額(百万ドル) | $780.2 | $872.4 | $1,274.8 | $895.3 | $902.2 |
一株当たり純有形資産(ドル) | $1.69 | $1.81 | $1.97 | $1.67 | $1.82 |
2016年7月のインベストア・プロパティー(IPL)の分離の結果、2017年度に減少が見られる他は、概ね安定、あるいは、増加していると見ていいでしょう。
ストライド・プロパティー(SPG)は、2016年7月のインベストア・プロパティー(IPL)の分離の際に、他にもリストラクチャーを実施していて、不動産管理会社を新たに設立しました。
そして、従来の会社が、SPL (Stride Property limited)、新しい不動産会社が、SIML(Stride Investment Management Limited)となっています。
ただし、ニュージーランド株式市場においては、この二つの会社は「Stapled Group」(ホッチキスで一つにされたグループ)として、一つの会社のごとく取り扱われています。
そして、SPGと呼ばれています。
では、なぜわざわざ新しい不動産会社を設立したのか?
ストライド・プロパティー(SPG)が、そのままの形態でインベストア・プロパティー(IPL)の不動産管理を実施する場合、税法上のPIE(Portfolio Investment Entity)の資格がなくなってしまうためです。
そのため、便宜上別会社を設立することによって、その資格を保持した訳です。
PIEの資格とは何か?
一言では言えません。
知らないんじゃないのかって?
違います。一言で言えないだけです。
とりあえず、その資格があった方が投資家が税法上有利な扱いを受けることができて、都合がよいのだと言っておきましょう。
決算発表を受けて、本日(5月30日)の終値は、前日比+$0.02の$1.79となっています。
この決算は好意的に受け取られたということでしょう。
2018年5月29日火曜日
インベストア・プロパティー(IPL) 2018年度決算発表
インベストア・プロパティー(IPL) の2018年度の決算が発表されました。
インベストア・プロパティー(IPL)は、2016年7月にストライド・プロパティー(SPG) から一部不動産を受け継いで分離した会社です。
前年度は7月から翌年3月までの9か月の数字なので、前年度の数字と単純に比較することができません。
従って、2016年7月に分離した際の計画(予測)と比べてみます。

賃貸収入は、計画比+0.5百万ドルの44.5百万ドルでした。
そして、分配可能利益は、計画比+0.1百万ドルの20.5百万ドルなので、ほぼ計画通りといってよいでしょう。
一方で、純利益は、計画比+27.1百万ドルの46.2百万ドルと、大幅にアップしています。
そのほとんどは、投資物件の評価益のようです。
参考まで、2017年度、2018年度の計画と実績は以下の通りでした。
2017年度も、2018年度と同様に、ほぼ計画通の賃貸収入、分配可能利益だったことが分かります。
堅実に頑張っています。
今期の配当支払い日は、6月19日で、一株当たり配当は1.88セント。
2018年度合計で、7.46セントとなります。
インベストア・プロパティー(IPL) が2016年7月にストライド・プロパティー(SPG) から受け継いだ不動産は、ニュージーランド全国にあるラージ・フォーマット商業施設です。
ラージ・フォーマット商業施設とは、
・建屋は、大きな長方形をした平屋建てで、メンテナンスが容易
・一軒だけ独立した施設で、駐車場が完備されている
・テナント数は単独、あるいは、少数で、テナントは全国的によく認知されている
というものです。
具体的には、スーパーのカウントダウン(73%)や、バニングスウェアハウス(10%)、ウェアハウス(3%)、マイター10(3%)などが挙げられます。
お店の名前を聞いて、「あー、そういう施設のことね」と納得される方も多いことでしょう。
ラージ・フォーマット商業施設の特徴は、長期契約であることと、賃貸率が高いことです。
2018年3月末の加重平均契約期間は、13.1年。
賃貸率は、99.9%です。
非常に安定しています。
安定した収入を得るには打ってつけの投資先ではないでしょうか。
インベストア・プロパティー(IPL)は、2016年7月にストライド・プロパティー(SPG) から一部不動産を受け継いで分離した会社です。
前年度は7月から翌年3月までの9か月の数字なので、前年度の数字と単純に比較することができません。
従って、2016年7月に分離した際の計画(予測)と比べてみます。
計画(予測) | 実績 | 差異 | |
賃貸収入(百万ドル) | $44.0 | $44.5 | $0.5 |
純利益(百万ドル) | $19.1 | $46.2 | $27.1 |
分配可能利益(百万ドル) | $20.4 | $20.5 | $0.1 |
賃貸収入は、計画比+0.5百万ドルの44.5百万ドルでした。
そして、分配可能利益は、計画比+0.1百万ドルの20.5百万ドルなので、ほぼ計画通りといってよいでしょう。
一方で、純利益は、計画比+27.1百万ドルの46.2百万ドルと、大幅にアップしています。
そのほとんどは、投資物件の評価益のようです。
参考まで、2017年度、2018年度の計画と実績は以下の通りでした。
計画(予測) | 実績 | 差異 | ||||
2017年度 | 2018年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2017年度 | 2018年度 | |
賃貸収入(百万ドル) | $34.90 | $44.00 | $35.00 | $44.50 | $0.10 | $0.50 |
純利益(百万ドル) | $11.50 | $19.10 | $28.50 | $46.20 | $17.00 | $27.10 |
分配可能利益(百万ドル) | $17.20 | $20.40 | $17.60 | $20.50 | $0.40 | $0.10 |
2017年度も、2018年度と同様に、ほぼ計画通の賃貸収入、分配可能利益だったことが分かります。
堅実に頑張っています。
今期の配当支払い日は、6月19日で、一株当たり配当は1.88セント。
2018年度合計で、7.46セントとなります。
インベストア・プロパティー(IPL) が2016年7月にストライド・プロパティー(SPG) から受け継いだ不動産は、ニュージーランド全国にあるラージ・フォーマット商業施設です。
ラージ・フォーマット商業施設とは、
・建屋は、大きな長方形をした平屋建てで、メンテナンスが容易
・一軒だけ独立した施設で、駐車場が完備されている
・テナント数は単独、あるいは、少数で、テナントは全国的によく認知されている
というものです。
具体的には、スーパーのカウントダウン(73%)や、バニングスウェアハウス(10%)、ウェアハウス(3%)、マイター10(3%)などが挙げられます。
お店の名前を聞いて、「あー、そういう施設のことね」と納得される方も多いことでしょう。
ラージ・フォーマット商業施設の特徴は、長期契約であることと、賃貸率が高いことです。
2018年3月末の加重平均契約期間は、13.1年。
賃貸率は、99.9%です。
非常に安定しています。
安定した収入を得るには打ってつけの投資先ではないでしょうか。
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