2018年11月10日土曜日

売上/営業利益/純利益 決算用語和訳の補足説明 その1.売上

決算発表があると、いつもこんな表を作って業績を評価して(いるつもりになって)います。

(例)フェイスブック(FB)2018年度第2四半期

2017Q22018Q2増 減
売上$9,321$13,231$3,91042%
営業利益$4,401$5,863$1,46233%
純利益$3,894$5,106$1,21231%
一株利益$1.32$1.74$0.4232%

その中で使っている「売上」、「営業利益」、「純利益」について、補足説明したいと思います。

ご存知の通り、私のブログはアカウンティングやファイナンスの試験対策を目的にしたものではありません。

従って、使っている用語も正式なものではなく、専門家が見ると突っ込みどころ満載かもしれません。

(あまりに酷い間違いは指摘していただきたいと思います。)

しかし、後ほど説明するように、会社やその会社が所属する産業によって決算で使われる用語や、場合によっては内容すら異なるのですが、私のブログでは極力「売上」、「営業利益」、「純利益」という言葉に統一して訳すようにしています。

用語を厳密に扱うことに気を配りすぎて内容が分かりにくくなるよりも、概要を把握しやすくしたいからです。

(決して、「まあ、よく分からないからこれでいいや」といい加減な仕事をしている訳では(ほとんど)ないのです。)

そのことを念頭に置いて読み進めて下さい。

まずは、「売上」から始めます。

1.「売上」


「売上」といえば、Sales か Revenue だと思っている人、甘いです。

私が保有する株式の会社だけでも、決算資料では「売上」に相当する様々な単語を使っています。

例えば、Sales という単語。

フレッチャービルディング(FBU)は Sales とそのまま使っていますが、アマゾン(AMZN)は Total net sales という言葉を使っています。

Income という単語も使われています。

ANZ銀行(ANZ)は Operating income、オセアニア・ヘルスケアは Total income、不動産投資信託のアーゴシー・プロパティーは Net property incomeという感じです。

Revenue はもっと多岐にわたっています。

一番単純な Revenue 以外に、Total revenue、Operating revenue、Total operating revenue などと使い放題です。

Operating という言葉が使われている「売上」は、もしかするとNon-operating なものは除かれているのかもしれませんが、損益計算書の一番上に書かれているので使わざるをえません。

また、Net property income などは Net という言葉が付いている通り、賃貸収入以外にいくつかの項目の足し引きがあるので、厳密な意味で「売上」かどうか疑問の余地はあるのですが、これまた使わざるを得ない状況です。

決算報告書を読んでいても、どれを「売上」にしてよいか分からないこともしばしばなのです。

例えば、ANZ銀行(ANZ)の Operating income の中には、利息収入から利息費用が差し引かれた Net interest income が入っていますが、費用が差し引かれていても「売上」と言っていいのか。

それとも、利息費用を差し引いて「売上」とすべきなのか。

そんなことを悩みながら、最終的には用語を全て「売上」に統一する私の苦労。

誰か用語を統一してくれる人はいないのでしょうか。

・・・などとボヤいていたら、すっかり長くなってしまいました。

ということで、「営業利益」については次回に回したいと思います。

更にボヤくこと間違いありませんが、ご容赦下さい。




















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