こんな劇的な買収劇に遭遇するチャンスはそんなにあるものではありません。
今までの経緯はこんな感じです。
8月15日、インフラティル(IFT)とマーキュリー・エナジー(MCY)連合軍(以下、「買収派」)が、買収価格$2.30での買収意向を発表。
⇒ 「ティルト・リニューアブルズ(TLT)の買収話が発表されました」参照
9月4日、ティルト・リニューアブルズ(TLT)の社外取締役(以下、「反対派」)が、$2.30での買収拒否を薦める手紙を株主に送付。
⇒ 「ティルト・リニューアブルズ(TLT)の社外取締役が$2.30買収提案を拒否!」参照
そして、9月18日に、Target Company Statement 買収対象会社声明が発表されました。
⇒ 「ティルト・リニューアブルズ(TLT)Target Company Statement の予告レター」参照
それによると、ティルト・リニューアブルズ(TLT)の企業価値は、$2.56から$3.01(中央値:$2.79)あり、買収価格の$2.30は低すぎるとのことでした。
だから、買収提案は拒否しろ。
真向対決の姿勢です。
さて、その後の動きはどうだったのか?
黙って買収派は引き下がったのか?
そんなことはありません。
買収派(と言っても、実態はインフラティル(IFT)で、マーキュリー・エナジー(MCY)はサイドラインで見守っているだけのようですが)は、グラント・ソーントンという会社に独自に企業価値を算出させて、反論を開始しました。
9月27日付の手紙によると、反対派による企業価値算出はあまりに楽観的で甘すぎるとのこと。
現実的に算出すると、ティルト・リニューアブルズ(TLT)の企業価値は、$1.87から$2.46(中央値:$2.17)に過ぎない。
そして買収価格の$2.30はその範囲に収まっており、株主にとって有利な価格になっている、だそうです。
一歩も引きません。
それに対して反対派もまたすぐに反論しています。
曰く、グラント・ソーントンは、買収を仕掛けている買収派から雇われた会社である。
そして、買収派から提供された金融モデルを使用し、買収派から提供されたキャッシュフロー推定に基づいて、企業価値を算出している。
従って、客観的である訳がない。
恣意的である。
間違ってる。
だから、無視すべきである、とのこと。
おー、それも一理あるな。
それで、、、。
結局どっちの言っていることが本当なの?
そして、私はどうしたらいいの?
と思っていたところ、グッドタイミングで証券会社からメールが来ました。
曰く、株主が取るオプションは次の三つ。
1.$2.30の買収価格を受け入れる
2.市場価格の$2.33で売却する
3.買収を拒否して保有し続ける
証券会社としては、保有し続けて少数株主になってしまうリスクを考えると、買収受諾を薦める、とのこと。
少数株主になってしまうリスク!
ティーゲル(TGH)の買収でも聞いた言葉です。
取りあえず、最新の買収側の株式保有割合を調べてみました。
すると、10月4日に発表された、10月3日現在の買収側株式保有は、78.424%とのこと。
買収開始時点の株式保有は、71.03%でした。
ということは、この間に7%ほどしか買収に応じていません。
強制的に全ての株式を取得できる90%には程遠い状況です。
反対派の真向対決姿勢が功を奏して、その声が一般株主に届いているようです。
ここは、反対派の更なる頑張りに期待して、買収受諾はせず、もう少し見守ってみたいと思います。
受諾回答締切日は、10月15日です。
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