2018年10月9日火曜日

ティルト・リニューアブルズ(TLT)買収バトルの続報

ティルト・リニューアブルズ(TLT)の買収をめぐる続報です。

10月8日(月)に、買収反対派から「株主への手紙」が発せられました。

その要旨は、

1.グラント・ソーントンのレポートの信憑性について

買収派が起用したグラント・ソーントンのレポートは、買収派の御用レポートなので信じてはならない。

2.ダンドネル Dundonell  風力発電プロジェクトについて

上記風力発電については、ビクトリア州政府との納入契約が結ばれ、発電される電力の37%が15年間にわたって納入されることが決まった。

建設は2019年から始められる。

このプロジェクトの価値は、株価にして一株当たり$0.22に相当する。

建設費用の560百万オーストラリアドルは、借入と新株発行によって賄われるが、年末までに予定される既存株主への新株割当に際しては、割引価格が適用される見込みである。

3.買収提案締切後の株価について

買収派は、買収提案締切後に株価は買収価格の$2.30を下回るだろうと言っている。

実際に株価がどうなるかは誰にも分からないことではあるが、買収提案時の株価が$2.13で、買収提案後に確定したダンドネル風力発電プロジェクトの契約の価値を考えると、非常に有望であると思われる。

(筆者は勝手に、買収提案時株価$2.13+ダンドネル風力発電プロジェクトの想定価値$0.22=$2.35、と解釈しました。)

4.結論

買収派による買収提案は拒否すべきである。

というものでした。

すると、その翌日の10月9日(火)、今度は買収派から以下の発表がありました。

1.10月15日(月)だった買収提案締切日を、10月29日(月)に延期する。

2.買収価格の$2.30は最終価格で、値上げすることはない。

3.この買収提案は、9月6日(木)に無条件買収と宣言されたので、買収を受け入れれば1週間で売却代金を受け取ることができる。

というものです。

買収受入締切日を2週間先に延ばしたということは、買収が思うように上手く行っていないことの表われでしょう。

確かに、10月9日現在、買収派合計で、78.683%しか集まっていません。

反対派が明らかに優勢です。

しかし、ここで買収価格を上げずに、ただ2週間先延ばしにするだけで、どうやってこの買収を成功させようというのでしょうか。

どうも、意図が読めず、また、覇気も伝わって来ません。

そんな状況の中、このバトルはあと3週間続くことになります。

そこで全ては終わるのか。

それとも、これは序章に過ぎないのか。

私はどうすればいいのか、、、実を申せば、まだ迷っているのです。












0 件のコメント:

コメントを投稿

アーゴシー・プロパティー(ARG) 2019年度決算発表 増収増益

アーゴシー・プロパティー(ARG) が、2019年度の決算を発表しました。 嬉しい増収増益です。 2018年度 2019年度 増減 % 売上(賃貸収入)(百万ドル) $101.0 $102.5 +$1.5 +1% 純利益(百万ドル) $98.2 $133...