エヌビディア(NVDA)が、2020年度第1四半期(2019年2月~4月)の決算を発表しました。
下表の通り、GAAP、Non-GAAP共に、大幅な減収減益でした。
GAAP | 2019Q1 | 2020Q1 | 増 減 | % |
売上 (百万US$) | $3,207 | $2,220 | -$987 | -31% |
営業利益 (百万US$) | $1,295 | $358 | -$937 | -72% |
純利益 (百万US$) | $1,244 | $394 | -$850 | -68% |
1株当たり利益(US$) | $1.98 | $0.64 | -$1.34 | -68% |
売上総利益率 | 64.5% | 58.4% | | |
Non-GAAP | 2019Q1 | 2020Q1 | 増 減 | % |
売上 (百万US$) | $3,207 | $2,220 | -$987 | -31% |
営業利益 (百万US$) | $1,428 | $557 | -$871 | -61% |
純利益 (百万US$) | $1,285 | $543 | -$742 | -58% |
1株当たり利益(US$) | $2.05 | $0.88 | -$1.17 | -57% |
売上総利益率 | 64.7% | 59.0% | | |
現在の状況を視覚的に理解するために、過去2年(8四半期)の売上の推移を見てみましょう。
2018年度第2四半期から2019年度第1四半期の4四半期は、飛ぶ鳥を落とす勢いで売上が伸びていました。
その後2半期はほぼ横の推移。
そして、前期の2019年度第4四半期で、ガクッと落ちたことが分かります。
その時の要因としては、次の2点が挙げられていました。
1.仮想通貨関連需要の停滞による過剰中間在庫
2.酷いエンドマーケット需要
今期の状況も基本的には変わっていないようです。
部門別の売上を見てみましょう。
部門 | 2019Q1 | 2020Q1 | 増 減 | % |
ゲーム | $1,723 | $1,055 | -$668 | -39% |
専門可視化 | $251 | $266 | +$15 | +6% |
データセンター | $701 | $634 | -$67 | -10% |
自動車 | $145 | $166 | +$21 | +14% |
OEMその他 | $387 | $99 | -$288 | -74% |
売上合計 | $3,207 | $2,220 | -$987 | -31% |
ゲーム部門は、ニンテンドースイッチのプロセッサー売上の減少などで、▲39%の減少。
データセンターは、ユーザーの買い控えなどで▲10%。
OEMその他部門も、仮想通貨関連需要の激減で▲74%となっています。
一方で、このような状況の中でも、専門可視化部門は+6%、自動車部門も+14%の売上増と貢献しています。
自動運転では、トヨタ、フォルクスワーゲン、メルセデスベンツ、アウディーなどと共同開発しています。
そして、ロボタクシー(無人運転タクシー)関連では、2020年度、21年度には売上増が見込まれ、レベル2+の自動運転関連でも2021年度、22年度には売上増が期待できるとのとこ。
そう考えると、明るい未来が見えてきそうです。
ということで、いつもはあまり見ていないのですが、今四半期の決算を前四半期決算と比べてみたいと思います。
Non-GAAP | 2019Q4 | 2020Q1 | 増 減 | % |
売上 (百万US$) | $2,205 | $2,220 | +$15 | +1% |
営業利益 (百万US$) | $479 | $557 | +$78 | +16% |
純利益 (百万US$) | $496 | $543 | +$47 | +9% |
1株当たり利益(US$) | $0.80 | $0.88 | +$0.08 | +10% |
売上総利益率 | 56.0% | 59.0% | | |
すると、どうでしょう。
売上、営業利益、純利益、1株当たり利益、売上総利益率、全てがプラスとなっています。
もう改善は始まっているのです。
因みに、決算発表後の時間外取引では、株価は+2.00%(+US$3.20)増のUS$163.39に上昇しています。
売上や1株当たり利益が、市場予想を上回ったからだそうです。
この会社は、長い目で見ていきましょう。