決算発表自体は増収増益だったのに何故株価が急落したのか。
今更ながら考察してみます。
最初に簡単に言ってしまうと、
「今回の決算はかろうじて増収増益だったが、今後はセキュリティー強化の必要性から設備投資が増え、売上の成長率や営業利益率等の鈍化が見込まれるため」
ということになるでしょうか。
1.2018年度後半の売上伸率が鈍化する
前年度の第3、第4四半期の対前年同期比の売上伸率は共に+47%でした。
それが、最高財務責任者によると、今年度の第3、第4四半期の伸び率は、一桁台後半になるとのこと。
かなりの鈍化といえます。
2.設備投資が増える
2016年度の設備投資額は4,491百万ドル、2017年度は6,733百万ドルでした。
それが、今年度は15,000百万ドルが見込まれているとのこと。
セキュリティー強化のためと思われます。
3.これから数年の営業利益率は30%半ばとなりそう
2017年度第2四半期の営業利益率は47%、今年度四半期の営業利益率は44%でした。
それが、設備投資増等の結果、これから数年の間30%半ばになると見込まれているとのことです。
かなりの鈍化です。
次に、これを受けて、決算発表があった7月25日以降のフェイスブック(FB)の株価の推移を見てみましょう。
参考まで、私が保有しているハイテク株のアマゾン(AMZN)、アルファベット(GOOG)、エヌヴィディア(NVDA)の株価推移も一緒に見てみます。
比較のため、7月25日の株価を100とします。
すると、8月3日現在で、他の3銘柄がそれぞれ、98、97、100とほぼ横ばいになっているのに対して、フェイスブックだけ82と落ち込んでいます。
比較株数は少ないですが、この落込みがハイテク業界全体の動きではなく、フェイスブック個別の動きであることがいえると思います。
では、フェイスブックの時代はもう終わってしまったのでしょうか。
答えは否だと思います。
いずれまた元に戻るのではないでしょうか。
なぜなら、フェイスブックが今後セキュリティー強化のために上記のような設備投資が必要だとすれば、それと同様の設備投資が同業者にも必要になるからです。
フェイスブックの位置づけに変わりはありません。
また肌感覚でいうと、私自身もフェイスブックのユーザーですが、フェイスブックを使っていてセキュリティー上の懸念を今まで感じたことがありません。
そして、今後もずっと使っていこうと考えているからです。
若者はフェイスブック離れしてるとおっしゃる?
放っておいて下さい。
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