2018年8月24日金曜日

フィッシャー&パイケル・ヘルスケア(FPH) が2019年度見込みを上方修正

フィッシャー&パイケル・ヘルスケア(FPH) の株価が3%近く上昇しました。

昨日(8月22日)の終値 $15.24。

今日(8月23日)の終値 $15.69。

+$0.45(+2.95%)。

何があったのか調べてみると、今日の株主総会において、2019年度の見込みが上方修正されていました。

2019年度(2019年3月末)見込み                  
修正前(5月)修正後(8月)増減伸び率
売上 (百万NZ$)$1,050$1,070$202%
純利益 (百万NZ$)$210$215$52%

売上は、5月の時点では1,050百万NZドルと見込まれていたのに対して、今回は+20百万NZドル(+2%)の1,070百万NZドルに上方修正されています。

また純利益も、5月の時点では210百万NZドルと見込まれていたのに対して、今回は+5百万NZドル(+2%)の215百万NZドルに上方修正されました。

フィッシャー&パイケル・ヘルスケア(FPH)の売上は、99%がニュージーランド国外で、今回の上方修正の主な要因は、アメリカドルやユーロに対するニュージーランドドル安とのことです。

例えば、NZ/USドルは、5月の時点では0.6950の見込みに対して、今回は0.6700を見込んでいるとのこと。

好調なアメリカ経済や、両国の為替政策の違いが、影響しているようです。

フィッシャー&パイケル・ヘルスケア(FPH) も、一時の飛ぶ鳥を落とすような勢いはなくなったものの、まだまだ頑張っています。

永久保有銘柄です。




2018年8月22日水曜日

リバランス 言うは易く行うは難し

ティーゲル(TGH)の買収受入れの提出期日も今週末に迫り、私も遂に年貢を納めて受諾書類を送付しました。

何かが起きるのではないかと提出を遅らせて、ささやかな抵抗をしていた私ですが、結局神風が吹くことはありませんでした。

(ティーゲル(TGH)の買収については、「ティーゲル(TGH)  TARGET COMPANY STATEMENT 発表」 をご覧下さい。)

これからはサッと頭を切り替えなければいけません。

次の課題は、この売却した資金の運用先です。

現在の私の金融資産は、最近の株式価格の上昇により、株式:債券+定期預金の割合が53:47と、株式の割合が目標の50:50よりも高くなっています。

リバランスの考え方からすると、この売却資金は、株式ではなく債券または定期預金に投資すべきということになります。

そうすることによって、値上がりしたアセットの利益確定ができ(実際にはティーゲル(TGH)単独では損失ですが)、価格変動のリスクを目標まで戻すことができるからです。

しかし。

言うは易く行うは難し。

現在のANZ銀行の5年定期預金の金利は4.00%です。

ティーゲル(TGH)のグロスの利回りが9.28%だったことを考えると半分以下でかなり物足りません。

理想的な世界であれば、株式価格が上がっている時には、債券価格が下がっていて買い時のはずですが、実際にはそうではないのです。

すると、ついついディフェンシブ株である電力株や不動産投資信託ならいいかな?などと考えてしまいます。

例えば、電力株のメリディアン・エナジー(MEL)であれば、グロスの利回りが7.317%。

不動産投資信託のアーゴシー・プロパティー(ARG)で、6.957%あるからです。

でもなあ。

欲をかくとよくないというしなあ。

参考まで、証券会社の推奨アセット・アロケーションを見てみました。

すると、現金と債券の割合を増やして、株式と不動産投資信託の割合を減らせとなっています。

確かに、世界経済も、米中の貿易戦争やトルコ問題など、火種を抱えてきな臭くなってきています。

株式市場もいつ影響を受けて下落するか分かりません。

金利だってこれからは上がって、不動産投資信託には不利です。

おい!

色々うだうだ言っているけど、結局お前はどうするのかって?

はっきり言って、自分でもまだ決めかねているのです。

理性的な自分は、素直にリバランスして、定期預金にしろと言っています。

しかし、もう1人の自分は、現在のそんな低利回りなんか止めて株式投資しろとまだ言っているのです。

幸い、まだティーゲル(TGH)の売却資金は入ってきていません。

ということで、もう少し考えたいと思います。

所謂、結論の先送りってやつです。

リバランス。

本当に、言うは易く行うは難し、です。














2018年8月20日月曜日

ティルト・リニューアブルズ(TLT)の買収話が発表されました

8月15日に、ティルト・リニューアブルズ(TLT)の買収話が発表されました。

買収先は、インフラティル(IFT)とマーキュリー・エナジー(MCY)です。

買収価格は$2.30。

9月初旬に正式に株主に書類が送付され、10月に手続きを完了する予定とのこと。

ティルト・リニューアブルズ(TLT)

ティルト・リニューアブルズ(TLT)はオーストラリアとニュージーランドにある風力発電の会社です。

2016年11月1日に、トラストパワー(TPW)から分離され設立されました。

現在、インフラティル(IFT)は、ティルト・リニューアブルズ(TLT)発行株式の51.04%を所有(元々トラストパワー(TPW)の大株主でした)、マーキュリー・エナジー(MCY)は19.99%を所有しています。

両者合計で既に71.03%を所有している訳です。

個人株主が買収を受け入れることのメリット

買収する側が主張する買収を受け入れることのメリットは以下の通りとのこと。

1.買収価格は、プレミアム価格である。

買収価格の$2.30は、5月11日の価格$1.85と比べて、+24.3%のプレミアムである。

また、証券会社が推定する一年後の目標価格$2.15と比べて、+7%のプレミアムである。

2.近い将来、ティルト・リニューアブルズ(TLT)は新プロジェクトのため現在の資本の45%に当たる増資が必要となる予定。

増資が行われると、株主として増資を引き受ける場合には、新たな資金が必要となり、また、引き受けない場合には、増資分だけ株価が薄まってしまう。

3.株式売却手数料がかからない。

通常、株式を売却する場合には証券会社の売却手数料が掛かるが、この買収では掛からない。

4.流動性の低下

この買収提案を拒否すると少数株主となるため、流動性が極端に低くなり、売却したいと思っても思うように売却できなくなる可能性がある。

この提案を受け入れるべきか

それでは、個人投資家はこの買収提案を受け入れるべきでしょうか。

私の場合、分離された際のティルト・リニューアブルズ(TLT)の理論上の取得価格が$2.30なので、この買収価格に心理的抵抗はありません(もっと高いに越したことはありませんが)。

そして、最近の株価の推移を考えると、確かに$2.30の買収価格は魅力だと思います。

また、買収する側のマーキュリー・エナジー(MCY)の株式を保有しているので、売却しても間接的に引き続き2割(19.99%)保有することになります。

ただし、一方で、保有し続けた場合のメリットを見極めたい思いがあります。

買収するからには、インフラティル(IFT)とマーキュリー・エナジー(MCY)にメリットがあるはずだからです。

特にインフラティル(IFT)は、収益が見込める企業に投資して高い投資利回りを求める企業なので、残りの3割の株式の取得にはそれなりのメリットがあるはずです。

これから、まだしばらく時間があるので、情報を色々と集めたいと思います。




2018年8月17日金曜日

エヌビディア(NVDA) 2019年度第2四半期決算発表 超増収増益再び それでも株価は下落

エヌビディア(NVDA=NVIDIA)が、2019年度第2四半期(2018年5月-7月)の決算を発表しました。

前四半期に続いて、またしても超のつく増収増益でした。

決算発表のホームページで掲げられていたハイライトは以下の3点です。

1.全ての部門で過去最高の売上となった!

2.総売上は31億2千万ドルで、前年同期比+40%!

3.一株利益は、前年同期比+91%の$1.76となった!

2018Q22019Q2増 減
売上$2,230$3,123$89340%
営業利益$688$1,157$46968%
純利益$583$1,101$51889%
一株利益$0.92$1.76$0.8491%

そして、部門別の売上は以下の通りです。

2018Q22019Q2増 減
ゲーム$1,186$1,805$61952%
専門可視化$235$281$4620%
データセンター$416$760$34483%
自動車$142$161$1913%
OEMその他$251$116-$135-54%
売上合計$2,230$3,123$89340%

さて、この超好調な決算発表を受けて、さぞかし株価も上がっただろうと思いきや、実際にはこんな動きでした。

決算発表前の8月16日(木)の終値は、US$257.44 -US$1.64(-0.63%)。

そして、決算発表後の時間後取引では、US$245.55 -US$11.89。

何と、終値比-4.62%の下落です。

どうしてこんなことが起きるのでしょうか。

どうも原因は次の2点のようです。

1.次四半期(第3四半期)の売上予想32億5千万ドルが、市場予想の33億4千万ドルに満たなかった。

2.仮想通貨チップの売上が、100百万ドルの予想に対して18百万ドルだった。

一番目については、いつも100点を取っている子が97点しか取れなかったと言われて、怒られているようなものでしょうか。

いつの世もできる子は辛いのです。

二番目については、ハイライトで「全ての部門で過去最高の売上となった!」と言っておきながら、細かく見るとOEMその他はマイナスとなっている訳ですが、その主因が仮想通貨がらみの下落だとのこと。

まあ、私にしてみれば、なぜこんな物で億万長者が誕生するのかよく分からない、と思っていた仮想通貨がらみなので、気にしないこととします。

そして、それよりも、アマゾンのウェブサービス、マイクロソフトのアジュール、アルファベットのグーグルクラウドなどにも関わるデータセンターの伸びに注目し、期待したいと思います。

前回も触れましたが、配当、自社株買いを通じて、2019年度合計で12億5千万ドルを株主に還元するとのこと。

ありがとうございます。


2018年8月13日月曜日

ニュージーランド政策金利据置き 低金利が長引く見込みでNZドルは下落 2018年8月

ニュージーランドの政策金利(OCR)が、1.75%で据置きされました。

市場の予想通りです。

しかし、そのステートメントにサプライズがありました。

今まで、この低金利は来年半ばまで続くと見られていました。

それが、再来年の2020年まで続くだろう、とコメントされたのです。

更に、次の金利の方向は利上げだと思われていましたが、それも利上げもありえれば、利下げもありえるとのこと。

一方で、経済が好調なアメリカの政策金利は、今年中であと2回利上げが予想されています。

すると、どうなるか。

対アメリカドルに対する、ニュージーランドドルの下落です。

今回の発表で、0.66まで下落しました。

2年4ヶ月ぶりの安値とのこと。

これを書いている8月13日現在では、0.6580です。

ある証券会社は、アメリカの利上げと共に、もう少しNZドル安は進むだろうと予測しています。

この傾向が続くとすれば、輸出関連企業が恩恵を受けます。

フィッシャーアンドパイケル・ヘルスケア(FPH)の収益が期待できそうです。

また、アメリカ企業からのアメリカドルの配当も、ニュージーランドドル・ベースで恩恵を受けられます。

アマゾン(AMZN)、フェイスブック(FB)、アルファベット(GOOG)は無配なので評価益だけですが、ウェルズファーゴ(WFC)、サザンカンパニー(SO)、スターバックス(SBUX)、エヌヴィディア(NVDA)の配当が楽しみです。

分散投資の重要性が改めて分かります。

このように、どのような経済動向の変化も、味方とすることができるからです。





2018年8月5日日曜日

フェイスブック(FB)株価急落の理由? フェイスブックの時代はもう終わってしまったのか

7月25日(水)の2018年度第2四半期の決算発表後フェイスブックの株価は急落しました。

決算発表自体は増収増益だったのに何故株価が急落したのか。

今更ながら考察してみます。

最初に簡単に言ってしまうと、

「今回の決算はかろうじて増収増益だったが、今後はセキュリティー強化の必要性から設備投資が増え、売上の成長率や営業利益率等の鈍化が見込まれるため」

ということになるでしょうか。

1.2018年度後半の売上伸率が鈍化する

前年度の第3、第4四半期の対前年同期比の売上伸率は共に+47%でした。

それが、最高財務責任者によると、今年度の第3、第4四半期の伸び率は、一桁台後半になるとのこと。

かなりの鈍化といえます。

2.設備投資が増える

2016年度の設備投資額は4,491百万ドル、2017年度は6,733百万ドルでした。

それが、今年度は15,000百万ドルが見込まれているとのこと。

セキュリティー強化のためと思われます。

3.これから数年の営業利益率は30%半ばとなりそう

2017年度第2四半期の営業利益率は47%、今年度四半期の営業利益率は44%でした。

それが、設備投資増等の結果、これから数年の間30%半ばになると見込まれているとのことです。

かなりの鈍化です。

次に、これを受けて、決算発表があった7月25日以降のフェイスブック(FB)の株価の推移を見てみましょう。

参考まで、私が保有しているハイテク株のアマゾン(AMZN)、アルファベット(GOOG)、エヌヴィディア(NVDA)の株価推移も一緒に見てみます。

比較のため、7月25日の株価を100とします。



FBAMZNGOOGNVDA
7月25日100100100100
7月26日8197100101
7月27日809898100
7月30日79959797
7月31日79969697
8月1日79969798
8月2日819897100
8月3日829897100

すると、8月3日現在で、他の3銘柄がそれぞれ、98、97、100とほぼ横ばいになっているのに対して、フェイスブックだけ82と落ち込んでいます。

比較株数は少ないですが、この落込みがハイテク業界全体の動きではなく、フェイスブック個別の動きであることがいえると思います。

では、フェイスブックの時代はもう終わってしまったのでしょうか。

答えは否だと思います。

いずれまた元に戻るのではないでしょうか。

なぜなら、フェイスブックが今後セキュリティー強化のために上記のような設備投資が必要だとすれば、それと同様の設備投資が同業者にも必要になるからです。

フェイスブックの位置づけに変わりはありません。

また肌感覚でいうと、私自身もフェイスブックのユーザーですが、フェイスブックを使っていてセキュリティー上の懸念を今まで感じたことがありません。

そして、今後もずっと使っていこうと考えているからです。

若者はフェイスブック離れしてるとおっしゃる?

放っておいて下さい。


















アーゴシー・プロパティー(ARG) 2019年度決算発表 増収増益

アーゴシー・プロパティー(ARG) が、2019年度の決算を発表しました。 嬉しい増収増益です。 2018年度 2019年度 増減 % 売上(賃貸収入)(百万ドル) $101.0 $102.5 +$1.5 +1% 純利益(百万ドル) $98.2 $133...