8月15日に、ティルト・リニューアブルズ(TLT)の買収話が発表されました。
買収先は、インフラティル(IFT)とマーキュリー・エナジー(MCY)です。
買収価格は$2.30。
9月初旬に正式に株主に書類が送付され、10月に手続きを完了する予定とのこと。
ティルト・リニューアブルズ(TLT)
ティルト・リニューアブルズ(TLT)はオーストラリアとニュージーランドにある風力発電の会社です。
2016年11月1日に、トラストパワー(TPW)から分離され設立されました。
現在、インフラティル(IFT)は、ティルト・リニューアブルズ(TLT)発行株式の51.04%を所有(元々トラストパワー(TPW)の大株主でした)、マーキュリー・エナジー(MCY)は19.99%を所有しています。
両者合計で既に71.03%を所有している訳です。
個人株主が買収を受け入れることのメリット
買収する側が主張する買収を受け入れることのメリットは以下の通りとのこと。
1.買収価格は、プレミアム価格である。
買収価格の$2.30は、5月11日の価格$1.85と比べて、+24.3%のプレミアムである。
また、証券会社が推定する一年後の目標価格$2.15と比べて、+7%のプレミアムである。
2.近い将来、ティルト・リニューアブルズ(TLT)は新プロジェクトのため現在の資本の45%に当たる増資が必要となる予定。
増資が行われると、株主として増資を引き受ける場合には、新たな資金が必要となり、また、引き受けない場合には、増資分だけ株価が薄まってしまう。
3.株式売却手数料がかからない。
通常、株式を売却する場合には証券会社の売却手数料が掛かるが、この買収では掛からない。
4.流動性の低下
この買収提案を拒否すると少数株主となるため、流動性が極端に低くなり、売却したいと思っても思うように売却できなくなる可能性がある。
この提案を受け入れるべきか
それでは、個人投資家はこの買収提案を受け入れるべきでしょうか。
私の場合、分離された際のティルト・リニューアブルズ(TLT)の理論上の取得価格が$2.30なので、この買収価格に心理的抵抗はありません(もっと高いに越したことはありませんが)。
そして、最近の株価の推移を考えると、確かに$2.30の買収価格は魅力だと思います。
また、買収する側のマーキュリー・エナジー(MCY)の株式を保有しているので、売却しても間接的に引き続き2割(19.99%)保有することになります。
ただし、一方で、保有し続けた場合のメリットを見極めたい思いがあります。
買収するからには、インフラティル(IFT)とマーキュリー・エナジー(MCY)にメリットがあるはずだからです。
特にインフラティル(IFT)は、収益が見込める企業に投資して高い投資利回りを求める企業なので、残りの3割の株式の取得にはそれなりのメリットがあるはずです。
これから、まだしばらく時間があるので、情報を色々と集めたいと思います。